第1位 コンクリート造の家
コンクリート造というと、2階建ての戸建てもあれば、マンションもあります。
とりあえず、戸建て物件についてお伝えして、マンションは最後にしますね。
私の家は、コンクリートブロック造という中古住宅です。
ただ、昭和38年建築 築53年という、とんでもないくらい古い建物ですけどね
実際、リノベーションして暮らしてみての感想をまとめてみました。
コンクリート造の良いところは?
メリット1 とにかく音が静かです
借家に住んでいたころ、雨が降り出すと、家の中にいてもすぐに「雨だ!」とわかりました。
その理由は、屋根やひさしに使われている板金に、雨が当たると雨音が響いたからです。
にわか雨ぐらいでもわかるくらい、かなりの雨音でした。
コンクリート造では、雨音がありません。
そもそも屋根はなく、屋上になっていて、コンクリートに塩ビシートの防水です。
雨音はすべて厚さ18cmのコンクリートで遮られています。
木造のような、板金でできたひさしもないので、雨音はしません。
ブロックでできた壁は、厚さ18センチもあるので、音も静かです。
ペアガラスの窓を閉めていれば、救急車の音も気になりません。
一番違うのは、2階の音が響いてこないことです。
2階の屋上で、ママが洗濯物を干していても、歩く音がほとんど響きません。
また2階の和室も、誰かが歩いている気配は感じるけれど、音は響きません。
低音のドシドシ音が響くだけで、高音が響いてきになる感じではありません。
今までの木造だと、ベランダを歩くだけで、歩く音が響いてきました。
それどころか、サンダルか、運動靴か、わかるぐらいはっきり聞こえました。
これがわからないのは、住んでみると本当に快適です。
メリット2 まったく揺れません
最近は、TVを見ていれば、毎日のように地震速報が流れます。
当然、自分の住んでいるエリアの地震速報も流れます。
TVで地震速報のテロップが流れて、初めて地震があったことに気づきます。
震度1ではまったく気づきません。
愛犬もピクリとも反応しません。
とにかく揺れません。
揺れないを一番実感するのは、台風の時です。
木造の頃は、激しい風の音に合わせて、建物が軋みながら揺れていました。
これがまったくありません。
窓を閉めていれば、音もしません。
窓に打ち付ける雨粒が見えなければ、風雨の激しさに気づきません。
窓はペアガラスですが、それでも静かなのにはとても驚いています。
沖縄に旅行に行ったことがある方もいることでしょう。
沖縄の街並みを見た時、ほとんどの家がコンクリートの家でした。
ガイドさんの説明では、台風の通り道だから木造ではダメだそうです。
メリット3 冬、とっても暖かい
今まで住んでいた古い木造の借家、冬はまるで犬小屋でした。
冬になると、石油ファンヒーターを点けても温まらない部屋で、
家の中でもダウンコートを着てすごし、冷たいフローリングがこたえました。
木造の借家から、この家に引っ越してきたのは12月でした。
玄関を開けた瞬間に「あたたかい!」と感じたのを今でも覚えています。
まだ12月で、ファンヒーターも運転していない時期なのに、温かったんです。
昼間の陽の光でコンクリートが温まり、蓄熱していたようです。
日が暮れても、しばらくは余熱で、部屋があたたかくなっていました。
コンクリートと木造の違いを実感できている方は少ないことでしょう。
でも、そんな方でも、量販店でエアコンを探したことがあることでしょう。
LDK、14畳ぐらいだとすると「13畳~20畳」と表示があります。
これは「木造なら13畳、鉄筋コンクリなら20畳」という意味です。
つまり、木造と鉄筋コンクリで、なんと7畳分も効率に差が出るのです。
これだけコンクリの建物は断熱性が高いのです。
ちなみに、鉄筋とは鉄筋コンクリート造のことです。
鉄骨造ではありません。
鉄骨は、低断熱レベルで、木造よりも低いと思ってくださいね。
メリット4 外壁も屋根も丈夫である
木造や鉄骨の家でも、外壁材はサイディングか、トタンが主流です。
10年に一度は塗装の塗り替えをしないと、素材そのものが痛んでしまいます。
素材が痛めば、交換するしかなく、多額のメンテナンス代になってしまいます。
コンクリート造の建物で、「外壁をやり変えましょう」なんてことはありません。
痛んでいるのは、あくまでも塗装、コンクリート自体が痛むことはありません。
それは、屋根(屋上)も同じことです。
痛んでいるのは、防水材であり、コンクリートではありません。
この家は、新築から50年間 一度も塗り替えをしていませんでした。
コンクリートはしっかりしていたけど、塗装がパリパリとはげていました。
別に塗り変えなくても、建物が劣化することはありません。
さすがにパリパリとはがれている塗料は見苦しいので、塗り替えです。
今回は、塗り替えをして、新築のようにきれいになりました。
つまり、塗り替えサイクルが間延びしても、素材の傷みは少ないのです。
だからお金に余裕ができた時に塗り替えしても、問題ないということです。
コンクリート製の屋根は、全面を塩ビシート防水に包まれていました。
コンクリートの素材が痛んでいる様子は見られません。
シート防水が痛まないように、保護塗料を家族総出で塗ってみました。
なにせ屋上ですから、子どもでも安心して登り、みんなで塗り替えができました。
メリット5 内装のフルリノベーションに、もっとも適している
皆さんがよく目にする、繁華街にあるビルの空き店舗。
中を覗くとガランドウで、コンクリートの壁と天井がむき出しです。
しばらくすると工事が始まり、完成したお店にビックリ。
想像もできなかった洒落た店がオープンしていた経験がありますよね。
コンクリートの建物なら、どんな風にも変身できます。
それどころか、店舗のように、何回でも生まれ変わることが可能です。
たとえば、これは築45年近い9階建てビルの最上階です。
もともとビルの守衛室として使われていて、放置されて何年もたった部屋です。
こんな古い物件でも、解体すればガランドウになります。
壁も天井も、コンクリートの壁が出てきて、好きなように変えられます。
コンクリートの建物は、何回でも造り変えられます。
解体すればガランドウですから、好きなように作り替えられます。
これこそが最大の魅力です。
なぜ、こんなにも自由に間取りが変えられるのか?
その理由は、木造のように柱が無いからです。
建物を支える壁はコンクリートですが、間仕切り壁の4割ほどです。
残りの6割は、解体可能な間仕切り壁となっています。
逆に木造は、たった半畳の小さな押入れでも、4本の柱で区画されます。
4本の柱を全部取り除くことは、できません。
それどころか、筋交があれば、壁を壊すことはできないのです。
柱が無いということは、新しく作る壁は好きな場所に立てることができます。
廊下の幅も自由、壁の位置、収納の壁も5cm間隔で自由に変えられます。
家具・家電・飾りたい物、お気に入りのものに合わせて、作りこむことができる。
細部までこだわったインテリアを希望する方にとっては、最適な構造です。
コンクリート造のデメリットとは?
デメリット1 やれる大工さんが少ない
日本の住宅の大半が木造なので、木造の大工さんはたくさんいます。
コンクリート造に対応できる大工さんは限られています。
木であれば、釘もビスも簡単に打ち込め、削る・切断も簡単にできます。
コンクリートはそうはいきません。経験がないとできない仕事です。
デメリット2 たかが穴あけ、これが大変なのです
例えばエアコンを新しく取り付けたい!というと大変です。
解体の時なら簡単な仕事ですが、工事が完了してからでは大変な仕事です。
エアコンには、配管を通す穴と電源コンセントが必要です。
コンクリートの壁に穴を明けるには、ドリルを強く固定しなくてはなりません。
とても作業員の腕力で支え切れるものではありません。
結果、壁のボードを壊すか、外から作業するか、どちらにしても面倒になります。
エアコンの電源は、専用回路となります。
配電盤を見ると、小さなブレーカーが10個ぐらいあるでしょう。
その1つ1つが専用回路で、エアコンも専用で1個/台を作ります。
当然、配電盤かエアコンの場所まで線を引っ張ることになります。
内装が仕上がってしまうと、この線を上手に隠すことができなくなります。
結果、白い樹脂製モールでカバーするようになってしまいます。
これだけ面倒だと、量販店では対応できない工事となります。
穴あけ、電源コンセントを設置して初めて、量販店も工事できます。
たかがエアコンの設置なのに、とても面倒なことになります。
工事前に細部まで打ち合わせが必要なのが、コンクリート造です。
経験豊富な工事会社と膝を詰めて、打合せをしてください。
デメリット3 真夏 屋上が焼けて熱い!
コンクリートの建物なので、屋根は屋上なのです。
1階リビングの屋根は屋上です。
鉄製はしごを登ると、2階の寝室の屋上に行けます。
夏の夜、2階の寝室はムンムンの熱気で熱い!
エアコンを掛けてもなかなか冷えません。
コンクリートが焼けて、熱を持っているのです。
部屋が冷えるまで、エアコンでも30分かかります。
残念ながら、夏はエアコンに頼るしかありません。
ただ、この暑さも、7月・8月の2か月だけの辛抱です。
まとめ:リノベーション目線で考えてみる
物件としては割高な面もあるが、一番おすすめです。
ネックなのは、物件数が少ないので、めぐり合う可能性が低いことです。
逆に、相続などで手に入れられるような機会に恵まれたら、
建替えの前に、リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。
欠点な項目をそれぞれ確認してみましょう。
・屋上が焼けて、夏は熱い!
これは仕方がない部分ではあるが、物件によっては断熱工事が可能な場合もあります。
天井裏のスペースがあれば、天井を解体して断熱材を充填することが可能になります。
熱いのは、梅雨明けからの2か月だけでし、エアコンで十分対応できます。
・エアコンの取付が大変です
・外観のデザインが変えられない
どちらも大した問題ではありません。
エアコンの問題は打ち合わせを綿密にやれば解決します。
外観の問題も、あとからどうにでもイメージチェンジは可能 です。
【 購入した当時 】
・緑色の帯に塗られた、コンクリートのひさし
・玄関は、木製の引き違い戸
・玄関の脇には、鬱蒼としたフェンス
・門柱は、風雨にさらされ、コケで黒ずんでいる
・門扉は、一部が破損して、カギはかからない。
【 リノベーションしたこと 】
・緑の帯、門柱は石材塗装でお色直し
・ウッドフェンスにステンドグラス
・玄関はアルミドアに交換
・玄関の外壁だけ、タイルを張って高級感
・門扉も柱はそのままに、扉だけ交換
・床をきれいにタイル張りにしました
どうですか? 建物の外観は全く同じです。
元の建物に、好きなものを足し算して飾り付けただけです。
飾り付けのお陰で、目線が玄関に集中し、見上げることはありません。
見上げなければ、古臭い外観には気づかれません。
それよりも、利点の方が大きいと思います。
・冬 とっても暖かい
住宅の購入を考えている人の大半が、アパート生活をしていた方が大半だと思います。
特にコンクリート造のアパートに住んでいた人が、木造に住み替えると実感します。
まるで犬小屋、外も内も変わらない・・・
木造の断熱工事は、断熱材の性能よりも、断熱工事をした職人の仕事ぶりに依存します。
どんなに高額で性能の良い断熱材も、雑な施工法では本来の性能の半分も発揮しません。
それに断熱材はコストダウンの対象にされやすいのです。
断熱材はその性能で、値段の差が大きい商品なので、価格別グレードもピンキリです。
つまり、当たり外れがある、しかも、はずれが多いというのが実情です。
・音が静か
・まったく揺れない
これも木造や鉄骨の建物に比べると、雲泥の差があると感じています。
しかもこの問題は、リフォームでは解決できません。建て替えるしかありません。
台風で揺れない、震度1なら気が付かない
2階の音が、リビングに響かない
これは住んでみないと分かりませんが、本当に大きな違いです。
しかもこの性能は、コンクリートじゃないと手に入りません。
築50年の家でも、コンクリートならこの性能を手にすることができるのです。
・解体すれば、ほぼスケルトンになる
木造を極限まで解体しても、柱、筋交いと骨組みは残ります。
トイレや押入れ、といった小さな空間でも柱は残ります。
コンクリートは解体すれば、柱のないガランドウな空間になることです。
解体できないコンクリートの壁はありますが、それ以外はすべて解体できます。
柱がないので、新しい壁はどこにでも自由に建てることができます。
耐震性も関係ないので、壁の厚さも自由、壁は5cm単位で自由に建てられます。
細部までこだわりぬいたインテリアを実現したい方には、最適な構造なのです
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第2位 木造の家
なんといっても日本の住宅の大半は木造住宅です。
売買物件も圧倒的に多いので、気に入った物件に出会う確率も高くなります。
では具体的にどんな仕様なら、お得なのかお伝えしましょう。
メリット1 日本で一番当たり前の構造である
日本の家のほとんどが木造ですから、どんな職人さんも木造には慣れています。
高温多湿な日本ですから、床下も、天井裏も潜り込めるほどスペースもあります。
その意味では、どんな職種の職人さんにとっても、リフォームがやりやすい建物です。
メリット2 木でできている
当たり前のことですが、木でできているので、加工がやりやすい。
コンクリートも鉄骨も、《切る》ことも専用の道具が必要で、細かな細工はできません。
ノミ、カンナ 細かく削り合わせていく作業もできるほど、加工性がいいことです。
メリット3 床下と天井裏がある
水道の検針係の人に「水漏れがあるかも・・」と言われても、床下を覗くことができます。
「雨漏り・・」と思ったら、天井裏に潜って覗くことができます。
天井裏と床下があることは、リフォーム工事では本当に助かります。
天井裏で一番助かるのは電気屋さん
コンセント移動や増設、配線がきれいにまとまるのも、天井裏のお陰です。
配線は裏に隠すから、早く・きれいに・安価にできるのです。
床下で一番助かるのは、水道屋さん
20年前のキッチンを最新の食洗器付キッチンに交換します。
当然、給水と排水、配管位置も本数も大きく変わります。
どうせ変えるなら、古くなって錆びた鉄管も塩ビ管に変えたいものです。
そんな時に床下があれば、床下に潜って配管工事ができます。
メリット4 解体が楽である
将来、この家を解体することになる時があるかもしれません。
子どもの結婚を機に、2世帯住宅に建て替える。
親の介護を機に、この家を売却して親元に引っ越す。
こんな時、解体費用が掛からないのが、木造の家です。
デメリット1 真壁と大壁
築30年くらいの家に行くと、家じゅうの壁は真壁になっています。
もしくは和室の壁は、基本的に真壁になっているのが多いです。
真壁だとどうしても古臭く、和風という感じがして変えたくなると思います。
リフォームをしていていつも悩むのが、真壁のこんなことです。
・解体するのはどの部分までか?
・なるべく解体しないで、上から材料を重ねて仕事はできないか?
・全部解体して、1から作り変えたほうが速いか? きれいになるか?
・納まりのわるい部分がでるなら、いっそ解体してしまうか?
真壁はまさにいつも頭を悩ませる部分なんですね
仕事的には、大壁の方がやりやすい、と考えます。
デメリット2 基本的な間取りは、変更できません
間取りをいじり始めると、どうしても邪魔な柱が出てくるものです。
構造を見て、柱は抜けないけれど、移動することは可能な場合もあります。
ところが今度は、筋交いのある壁が邪魔になります。
邪魔だからと筋交を壊せば、当然ながら耐震性が損なわれます。
筋交いの場所と数は、東西南北に均等に割り振りバランスを考慮してあります。
耐震診断ができる設計士に、バランスを見てもらう必要があります。
耐震性のバランスを検討するのは、大工さんでもわからないことが多いです。
皆さんは、希望する間取りとその理由を工事会社に伝えるだけにしましょう。
工事会社にお任せして、可能なプランを数点検討してもらうのがいいでしょう。
どちらにしても、柱を抜くとなれば骨組みが見えるところまで解体し、
耐震性の検討もするので、解体費用・構造検討に余分な費用がかかります。
デメリット3 階段の位置と廊下の幅は、変更できない
階段の位置、廊下の幅は変えることはできません。
間取りをパズルのように組み替えるのは、基本的にできないと考えてください。
現状の間取りで良いけれど、使い勝手を改善したい、という程度の間取り変更は
可能だと思ってくれればいいと思います。
デメリット4 断熱性に当たり外れがある
断熱性能は、断熱材の性能が高いからと言って、断熱性が良いとは限りません。
材料の性能よりも、正確な施工がされているかが一番重要だからです。
断熱材の仕組みは、「膨らめた風船」をイメージすると分かりやすいです。
風船に息を吹き込み、膨らませ、しばらくして、割れてしまいました。
この時、風船の切れ端は内側の部分が濡れています。
吹き込んだ息が冷えて水滴に戻っているからです。
断熱材は、この風船の切れ端に例えることができます。
断熱材を家の外回りに充填して、断熱材の風船を作ります。
家の中には、人の息・水回り設備・植物などの水分があります。
この水分は、風船のように外に漏れないように気密である必要があります。
水分が外に洩れると、断熱材が濡れ、カビは生え、断熱性能の低下となります。
断熱材はビニール袋に包まれているので、ビニールの耳をしっかりと重ね合わせ
必要であれば気密テープを張り、天井・壁・床を1つの風船状態することが大事です。
ところが木造(在来工法)の場合、昔流儀のやり方で施工されている現場が良いのです。
平成元年の建物でも、床下の断熱材が入っていない物件は多くあります。
それこそ、フローリング1枚だけで、冬はキンキンと冷える床も当たり前でした。
壁の断熱材も、筋交い・コンセント・電線・建築金物とボコボコと邪魔な物があり
きれいに気密施工するのは面倒な作業です。
そもそも断熱に対する意識は「断熱材は詰め込んであればいい」ぐらいのものでした。
これは、大工さんだけでなく、ほとんどの住宅会社がその程度の意識でした。
まさに犬小屋と変わらない断熱性能だったともいえる時代でした。
断熱に関する意識が変わり、現場での施工に注意が払われるようになったのは、
2000年の「住宅性能表示(住宅の性能確保の促進等)」がきっかけでした。
地球温暖化対策として、住宅で消費されるエネルギーの削減を取り組むようになりました。
断熱性能の違いによる商品PRが増え、断熱材の施工にも関心が集まりました。
断熱材だけでなく、ペアガラス、窓からの日射、採光、通風、総合的な取り組みにより
冬は暖房エネルギーを逃さない、夏は日射熱を受けにくく冷房エネルギーを無駄にしない。
「冬暖かく、夏涼しい」が実感できる住宅が供給され始めました。
断熱性の当たりはずれだけで絞れば、2000年以降の物件が良いと思います。
そうなると築浅物件で割安感が薄れ、予算的に難しい場合もあるでしょう。
それぐらい、断熱性能は最近になって注目された性能です。
木造物件の一番の利点は、なによりも物件数が一番多く、価格もピンキリなことです。
2000年以降で絞れば、この利点がなくなり、選択肢も狭まってしまいます。
まとめ:リノベーション目線で考えてみる
まずはデメリット部分を検討してみましょう。
・真壁と大壁
実は、和風の代表だと思っていた真壁が、洋風の建物でも使われています。
それは、避暑地のロッジのような家です。
この写真のままだと、日本風の家です。
この写真の木を、茶色に塗れば、洋風のロッジとなります。
我が家は、こげ茶色に塗って、ロッジ風にしています。
色を塗るだけで、和風から洋風に変えることができます。
・基本的な間取りは、変えられない
・階段の位置と廊下の幅は変えられない
暗かった階段とキッチンに陽の光が届けば、見違えるほど明るい空間になります。
リビングから隣の部屋が見通せれば、驚くほど広い空間に感じるもです。
新築の現場、骨組みだけの時は、家じゅう明るい部屋です。
外壁を張り、間仕切り壁を作ると、部屋は小さく暗くなっていきます。
つまり、支障のない壁を壊し、明り取りを作れば明るい空間になるのです。
壁があるからわかりませんが、壁を壊してみると驚くほど明るいのです。
TVのビフォーアフターでも、まずは全部壊して、骨組みだけにするでしょう
柱は抜けなくても、素敵な空間は実現できます。
・断熱材に当たり外れがある
正直言って、昭和の建物は断熱材は無いものと思っていいでしょう。
例え充填されていても、低い性能で役には立っていません。
基本的に、断熱リフォームはするものと考えましょう。
断熱工事をする場所は、トイレ・洗面脱衣所・浴室・キッチン。
パジャマ姿や裸、薄着の状態で利用するのが、水回りの小さい部屋です。
ストーブや暖房機器も置けないし、薄着で寒さを我慢するにはつらい場所です。
断熱工事は、壁・天井・床を解体したり、もぐり込んでの作業になります。
水回り設備を交換する時の作業も、同じ場所へもぐり込んでの作業になります。
ついでに断熱工事をするのが、おすすめです。
買うならこっち、お得な建物の仕様とは?
物件をっ探していれば、複数の物件から1つを選ばないとなりません。
そんな時、どんな仕様の建物がお得なのか、お伝えしましょう。
1 屋根のおすすめは、瓦(焼き物)がいい
焼き物の瓦で、コンクリート瓦、セメント瓦ではありません。
この瓦は、砂・セメント・骨材を混ぜて、金型で成形し、塗装したものです。
紫外線と熱で劣化が進むと、塗膜が破れ、砂が流れ出してしまいます。
塗り替えのタイミングが遅れると、塗装では対応できません。
ただ、この瓦は遅かれ早かれ、瓦の交換となる材料です。
新築工事中なのに、よく踏み割ってしまうほど、もろい材料です。
見た目で見分けるヒントは、赤茶色のコケがついていることです。
次はスレート瓦、「カラーベスト」と言われる場合もあります。
厚さ6ミリの板を重ね張りした瓦です。
近所を歩けば、よく見る屋根なので、すぐにわかると思います。
最低でも15年に一度は塗り替えないとなりません。
この瓦も、いずれは交換となります。
ただ薄い材料なので、解体も楽で、屋根替え工事も安く抑えられます。
2 外壁のおすすめは、旭化成 パワーボード
珪石、セメント、生石灰などの材料を180℃で焼き固めた材料です。
軽石のように無数の気泡があり、耐火性・断熱性に優れた材料です。
パワーボードの新築現場で体感するのは、ヒンヤリとした空気です。
外壁を張っただけで、断熱材もないのに、家の中がヒンヤリなのです。
外壁材そのものが、断熱材の役割も果たしています。
カタログをみると、火事に強いとあります。
私が外壁工事を担当した新築の現場が、火事になったことがありました。
隣の家が火元で、もらい火となり、ほぼ全焼に近い状態でした。
ただパワーボードだけは燃えていませんでした。
では、なぜ火が回ってしまったのか?
それは、窓ガラスと軒天が火の勢いで割れてしまったからでした。
これくらい火に強いのですから、直射日光ぐらい平気です。
そして、材料同士はすべてコーキングで気密される工法です。
これにより木ぞ住宅の欠点である、断熱性と遮音性を向上させています。
3 外壁材の劣化具合は、事前に専門家に見てもらいましょう
私が外壁工事を始めたころは、約20年前になります。
その当時は、外壁といえばモルタルと板金が主流でした。
数年の内に、12mmのサイディングが登場し、一気に広がりました。
私が担当した工事では、パワーボード4割 サイディングが6割でした。
地元工務店は、パワーボードを積極的に採用していました。
その理由は、雨漏りが少ない材料であり、工法だったからです。
一方サイディングは雨漏りが多く、よくクレームになりました。
クレームの原因は、材料の変形・塗装の劣化・コーキングの剥離、雨漏り
年に数件は、外壁材の張替えクレームがありました。
鉄骨の現場では、サイディングを直接ビスで鉄骨に張り付けていました。
鉄骨が揺れると、サイディングはビスの周りで割れてクレーム。
鉄骨でも割れないサイディングとして、ウベボードが流行りました。
そんなウベボードも、2014年に解散となっています。
その時、よく職人と言っていたのが、「板金が一番雨漏りしない」
木造でも鉄骨でも、どんな建物でも雨漏りが少ない。
色や柄は選べないけど、一番安心な材料でした。
この話は、ほんの20年前のことです。
皆さんが購入しようとしている中古住宅の時代です。
外壁材の過渡期だった頃の知識がある専門家に見てもらいましょう
あの頃の知識がある人は、雨漏りの対応知識もあります。
どんな工法で外壁ができているか、一目で分かります。
外壁だけは、専門家に判断してもらうのが一番です。
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第3位 ツーバイフォーの家
木造住宅ですが、あえてツーバーフォーとしてランクインです。
第2位の木造住宅は、在来工法の家として評価しております。
それでは、ツーバイフォーの特徴を見ていきましょう。
メリット1 断熱性に優れている
ツーバイは、まず床パネルを並べて、床だけをまるでステージのように完成させます。
その床の上に壁パネルを間仕切り壁の線に沿って並べ、立てていきます。つまり、床パネルと壁パネルに隙間が生じない工法となりので、隙間風がありません。
日本の断熱材は、グラスウールがビニール袋に袋詰めされた状態になっています。
断熱材を間柱の間に入れて、ビニール袋の耳を重ね合わせて、気密処理をします。
ところが在来工法では、筋交・建築金物などが邪魔をして気密処理が面倒なのです。
ツーバイは、合板で一体化された壁パネルが、耐力壁となっています。
在来工法のような筋交いがないので、きれいに壁に充填されます。
床から天井までの大きなビニールシートで、部屋全体をまとめて気密処理をします。
ましてや筋交がないため、重点に邪魔になる突起物もなく、きれいに充填されます。
ツーバイの中でも、輸入住宅では樹脂製サッシが使われている物件があります。
樹脂サッシは、本当にすぐれものだと思います。
日本のアルミサッシなんてやめてほしいと思います。
「アルミサッシ枠&ガラス1枚」なんて今でも販売されている国は、日本だけです。
中国、韓国の最低基準が、日本の最高基準と同等レベルという、サッシ後進国です。
我が家は、アルミサッシのペアガラスです。冬、結露がして嫌になります。
冷気がアルミから放射されて、ゾクゾクするほどの冷気が入り込みます。
アルミの枠が0℃に冷えれば、部屋の内側も0℃。氷が置いてあるのと一緒です。
その点、樹脂サッシは快適です。
結露することもありません。
窓の開き型、デザイン、日本の物とは違いますが、冬場の冷気を考えれば最高です。
問題があるとすれば、破損した時のメンテナンスだけですね。
寒がりな家族にとっては、ツーバイ住宅は本当におすすめです。
メリット2 耐震性が優れている
在来工法では、柱を立てて、まずは骨組みをくみ上げてから、壁を作ります。
地震の揺れには、筋交いを4方に均等に配置し、ひしゃげないように支えています。
ツーバイは、間柱と合板で作った壁パネルを立て、面で囲うように支えています。
構造の違いだけをみれば、ツーバイ工法のほうが地震に強いです。
実際、阪神淡路大震災の時には、
「在来工法は倒壊し、ツーバイ工法は倒壊しなかった」と報道されてもいました。
現在は2000年の建築基準法改正により、在来工法の耐震性も大幅に向上しました。
耐力壁の配置バランス、接合金物の仕様基準が定められたからです。
一方、ツーバイ工法はもともと壁で支える工法だったので、プラモデルのように標準化され
業者ごとの施工ばらつきも少なく、ある程度の耐震性が確保されていました。
基準法の改正の、前後を比べてもあまり違っていないと言えるでしょう。
つまり、2000年以前の建物は、「ツーバイ工法が地震に強かった」と言えます。
メリット3 屋根裏が広くて使いやすい
ツーバイと在来では、屋根裏のスペースがこんなに違います。
これはツーバイの屋根裏です。
まず、床が合板でできているので、安心して乗れます。
そして、柱がないので空間を歩き回っても、邪魔するものがない。
こちらは在来工法の屋根裏です。
まず、歩くことはできません。
仮に床を作っても、柱が邪魔して歩きにくい構造です。
とはいえ、屋根裏は暑いのでロフトとして使うのは、ちょっと無理。
でも物置スペースとしては、とても使いやすい空間です。
デメリット1 間取りの変更は、まったくできません。
ツーバイは壁で耐震性を保っているので、壁を解体することはできません。
間取りの変更は、できません。
窓やドアを新しく取り付けるのも、設計検討が必要です。
デメリット2 電気屋さん泣かせの構造
ツーバイのリフォームで、一番苦労するのが電気屋さんです。
ツーバイには天井裏が無いので、天井裏に入ることができません。
例えば、コンセントを1つ作りたい、と思ったら延長コードで対応して下さい。
新しく電線をもってきても、天井裏に隠せないので、電線は露出します。
白いモールで電線を隠すことになるなら、延長コードでも同じです。
これくらいツーバイは、リフォームがやりにくい構造です。
電気の配線だけで、これほど自由度無いので、間取りは変更できません。
場合によっては、TVのアンテナコンセントも場所移動ができないかもしれません
デメリット3 水回りの位置は、変更できません
水回りの位置を変更することは、できません。
キッチン・風呂・トイレ どれも小さな空間に間仕切りられています。
この壁が解体できないので、位置は変えられないことになります。
それよりも問題なのは、鉄製配管を塩ビ管に交換できないことです。
水道の配管は、床下にありので、床下に潜り込みたい。
しかし、潜り込む空間がありません。
潜り込むための点検口を開けるのも、とても大変な構造です。
配管を変えるとなると、通常、メーター器から交換します。
外の地面を掘り、メーター器から基礎沿いに配管します。
キッチンの真横から基礎を貫通し、さあキッチンの床下に飛び込む
でもキッチンの床下に潜り込むことができません。
キッチンを撤去し、その場所に穴を明けて、床下を覗きながら作業します。
作業終了後は、穴をふさぎ、キッチンを元通りに戻して完成です。
水回りのリフォームする時は、全部の設備を入れ替えましょう。
入れ替え工事と一緒であれば、何とか配管の交換はできます。
それでも、2階のトイレの配管は交換できないことでしょう。
まとめ:リノベーション目線で考えてみる
「冬、暖かい家が第一優先だ!」という方におすすめです。
第1位のコンクリート造もいいけど、希少でめぐり合う可能性は低い。
ツーバイの方が物件数は多いので、可能性が高いです。
また耐震性にしても、在来工法よりは安心感があります。
中古住宅を割安で買うとなると、築20年ぐらいの物件でしょう
1990年代となると、阪神淡路大震災頃となります。
「ツーバイ工法は倒壊しない」と報道されたことは、安心です。
耐震性と断熱性を中古住宅でも実現したいなら、ツーバイです。
まとめ:リノベーション目線で考えてみる
デメリットの項目を確認してみましょう。
・間取りの変更はできません。
20年前のツーバイの現場では、カナダ人の大工さんがいました。輸入住宅が流行り、「大工さんも輸入しました」なんてTVで流れました。
ツーバイは、DIYの本場である米国、カナダの代表的な工法です。
DIYで建てれるように、設計図面が本屋さんで売っています。
つまりハウスメーカーの家のように、標準化された間取りがあったのです。
ハウスメーカーの家も、注文住宅ではありません。
車を買うように、完成したものを見て、オプションを決め、買うわけです。
ツーバイの間取りは、間取りは平均的な使い勝手のあるプランです。
間取りが変更できなくても、生活を合わせることは可能でしょう。
・電気屋さん泣かせの構造である
電気・TV配線は、延長コードで何とか対応はできます。
仮にあなたが新築で家を建てていることを想像してみて下さい。
照明のスイッチの位置は、部屋に入る前か、部屋の中のどちらかです。
コンセントは、部屋の隅に2か所、ドアに当たらない場所につけます。
人と違うのは、TVを置く場所ぐらいでしょう。
つまりアパートで生活しているのと、変わらないのです。
・水回りの設備の位置は変えられません
水回りは、位置は変えられないけれど設備は変えられます。
中古とはいえ、新居ですから新しくしたいことでしょう。
設備を替えるなら、水道管も鉄管から塩ビ管に交換できます。
今ではキッチンがとても進化していて、どんなスペースにもピッタリ
リフォーム工事の悩みに対応していて、配管用スペースがあります。
収納の形状が、開き扉から引き出しに変わったことで、収納量も大幅にUP
キッチンの場所はそのままでも、満足のいく空間にできます。
それよりも、利点の方がおおきい
中古住宅一番不安な要素は、耐震性と断熱性です。
住宅ローン減税を受けるためには、1981年以降の建物です。
阪神淡路大震災が起きたのが、1995年1月です。
今から、20年前のツーバイの耐震性が、この地震で証明されたのです。
これから購入する中古住宅の年代が、ちょうど20年前となるでしょう。
また断熱性は、在来とは比べ物にならないほど優秀です。
輸入住宅では、今でも最先端の樹脂サッシが使われていました。
中古住宅としては、住宅性能にもっともバラつきのない建物です。
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